学校日記

舌切り雀

公開日
2013/07/05
更新日
2013/07/05

7月

 お爺さんに助けられてかわいがられていた雀は、お婆さんが障子の張り替えに使おうとしていた糊を食べてしまい、舌を切られて逃げ出します。その雀をお爺さんが追って山へ行くと、雀たちが恩返しにご馳走してくれたり踊りを見せてくれたりしました。お土産として大小2つのつづらのどちらを持って行くか聞かれ、小さい方を持って帰り家に着いて中を見てみると小判が詰まっていました。欲張りなお婆さんは、大きなつづらをもらおうと雀の宿に押しかけ、大きい方を強引に受け取って、帰り道で開けてみると中には妖怪や虫や蜥蜴や蜂や蛙や蛇が詰まっており、お婆さんは腰を抜かし気絶してしまいます(妖怪に食い殺されてしまう、又は妖怪から命からがら逃げ切り改心するという説もあり)。
 さるかに合戦やかちかち山など、多くの民話の類がそうであるように、この話も本来言い伝えられて来たものは残酷でグロテスクな内容を含んでいます。明治時代以後、子供にふさわしい物語とするためこうした過激な部分は削除され、おとぎ話としての形が整えられました。このように、おとぎ話は時代背景や世相に伴い、内容が改変されていくことが多いのです。
 今日、みなみかぜの方々が多数の図書館から借りていらっしゃった「舌切り雀」が10冊。それぞれストーリーも少しずつ違っています。皆さんも読み比べてみてください。また違った楽しさも味わえると思います。