2025.10.7 職場体験学習
- 公開日
- 2025/10/07
- 更新日
- 2025/10/07
校長室より
明日は、2年生が「職場体験学習」で訪問する職場に、それぞれ事前訪問を行います。
この「職場体験学習」は、今でこそ、一般的になっていますが、ちょうど、今の保護者の皆さんが体験するかしないかの世代だと思います。
この体験学習のスタートを紐解いてみると、1995年1月に阪神淡路大震災が発生するなどし、兵庫県や神戸市を中心に、「心の教育」の充実を図る必要性が再認識され、「トライやる・ウィーク」という職場体験学習が1998年に始まったのが、全国的に知られるきっかけになったと言われています。
私自身、1995年秋に、市内中学校で勤務していたとき、担当者として立案・実施をしました。当時としては、本管内地区でも数校のみの実施だったように記憶しています。
したがって、現在、40歳前後の保護者の皆さんが、体験してきたものではないかと推察するところです。
もう少し大きな視点で学校教育の変遷を振り返ると、1990年代後半~2000年代にかけて「キャリア教育」という考え方が教育政策上注目され始めました。
また、2000年代には「総合的な学習の時間」の導入や拡充とあいまって、「体験的学習」「地域と連携した学習」「探究的学び」などのキーワードと結びつく動きが強まってきました。
そこで、学習指導要領に明文化されていないものの、平成17年度(2005年度)あたりから、「5日間以上の職場体験等を中学校で実施すること」という国の指針が示されたことから、多くの学校で実施されるようになったようです。
しかし、現在では、教育活動の見直しが活発化されると、「職場体験学習」を取りやめる自治体や学校が現れてきています。また、縮小化し、1~2日間の体験とするところもあります。
個人的には、原則3日、体験することにより、仕事の楽しさ・大変さ等が感じられるものと思っています。
したがって、本校では、3日間の日程で計画・実施しますが、職場の休業日がその3日間の中にあると、2日間しか体験できない生徒もいます。対象学年の300人を同日に受け入れていただこうとすると、どうしてもそのような職場が一定数あることから、そこは「最低ライン」として、職場に受け入れをお願いしています。
体験後は、毎年、多くの生徒の表情が明るく、振り返りも「とてもよかった」という旨が書かれており、充実した体験だったことが伝わってきますし、各事業者の方が、真摯に中学生に向き合っていただいたおかげだと感じています。
地域・保護者の皆様のご理解とご協力があって実施できる体験学習です。今年度の3日間の体験学習は10月21日(火)~23日(木)となりますが、どうぞ、よろしくお願いいたします^^