2026.2.4 琳派から学ぶ
- 公開日
- 2026/02/04
- 更新日
- 2026/02/02
校長室より
先日、小牧市にあるメナード美術館に行き、「所蔵企画展 日本画いまむかし -富士・琳派・人物-」を鑑賞してきました。そして、学芸員による「スライド・トーク」の「尾形光琳《三十六歌仙図》について」というものにも参加したのですが、これがとても楽しい40分間に。「琳派(りんぱ)」と呼ばれる流派について、とても分かりやすく解説していただき、グッと理解が深まりました。
この「琳派」という流派の興味深いのは、「私淑(ししゅく)」により引き継がれたというもの。他の流派に多くない特徴で、「師から直接教わっていない」というものです。
例えば、「俵屋宗達」という天才が描いた絵を、その100年後の「尾形光琳」という人が見て、「なんてかっこいいんだ!」と衝撃を受け、独学でそのスタイルを磨き上げるのです。さらにそのまた100年後、「酒井抱一」という人が光琳の絵を見て、「これこそが私の目指す道だ!」と、またそのバトンを繋いでいく・・・というスタイルで流派が引き継がれていくのです。
このように、直接会ったこともないのに、時を超え、その良さが引き継がれていくことを「私淑」と言うのです。
事実、有名な「風神雷神図屏風」は、俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一が、同じ構図で描いており、複数の屏風図があります。細かく見ると、色合いやディテールが異なっていますが、ほぼトレースした屏風図になっています。時代を超え、リスペクトしながら同じ絵を描くというところに、なんとも日本画の奥深さを感じるところです。
美術の授業では、教科書や指導要領にも触れられておらず、ここまで学ばない(と思っている)のですが、中学生が聴いてもおもしろいのでは、と思う内容でした。
ふと思ったのは、学校にもそんな文化があるとよいな、ということ。目の前の先生や先輩から学ぶだけでなく、代々の先輩や記録などから、「こんな素晴らしい活躍があったのか」と思ったら、それらを追いつつ目指せたらなんと素敵だろうか、と。
市内でもっとも多くの卒業生を輩出している古中です。素晴らしい成果を上げている人は数多くいると思うので、私淑による伝統の継承はあるような気がします。
古中が、時を超えて愛される琳派の作品のように、古中生の心に響き続ける「価値ある学びの場」になるとよいな、と思わされた学芸員のお話でした^^
(※ イラストは、風神雷神屏風図をイメージしたフリーイラストです)

