学校日記

2026.5.28 ボール投げ

公開日
2026/05/28
更新日
2026/05/28

校長室より

本校HPにも紹介されているように、学校では、体力テストを実施する季節となりました。保護者の皆さんの中にも、懐かしく感じられる方が多いのではないでしょうか。


さて、「現代の子どもたちは、体力が落ちている」というイメージをもたれることがあります。しかし、実際には、文部科学省は以下のような見解を示しています。



新体力テスト施行後の18年間の基礎的運動能力をみると,男子の握力及びソフトボール投げについては,低下傾向を示している。しかし,持久走,立ち幅とび,ハンドボール投げでは,一部の年代を除いて,横ばいまたは向上傾向がみられる。さらに,上体起こし,長座体前屈,反復横とび,20mシャトルラン,50m走ではほとんどの年代で向上傾向を示している。



各種目の記録の変化を見ると、柔軟性や俊敏性、持久力が求められる種目では、確かに記録が向上しており、「現代の子どもたち」に対する見方が誤っていたことに気づかされます。


一方で、握力やボール投げといった、筋力、瞬発力、体を連動させて力を発揮する力が求められる種目では、記録の伸び悩みや低下が見られます。


私のような昭和世代は、小学校の頃、空き地やグラウンドでドッジボールや野球をして遊ぶことが日常でした。しかし、現代の子どもたちは、遊びに必要な「三間(さんま)」と呼ばれる「時間」「空間」「仲間」が減少し、さらにスマホやゲームなどのスクリーンタイムの増加によって、ボールを扱う経験そのものが激減していることは容易に想像ができます。

また、水道の蛇口をひねる、水拭きの雑巾をしぼるなど、「力を入れて、つかみ、ひねる」という日常の動作も減っています。自動水栓が普及した現在では、握力を使う場面そのものが少なくなっていることも想像できるでしょう。


ボール投げに関しては、骨格の可動域や、体全体への力の伝え方など、技術的な要素も大きく関係します。しかし、こうした力や動きは、日々の遊びや経験の中で培われるものであり、一朝一夕で身につくものではありません。

また、握力の低下は、「ペットボトルの蓋をあける」「重い荷物をもつ」「子どもを抱える」といった、将来の日常生活にも影響を及ぼす可能性があります。「別に握力低くてもいいじゃん」とはならないようです。


「たかが体力テスト。されど体力テスト」。

日々のちょっとした動作を大切にしていく必要がありそうですね^^