給食「さばの銀紙焼き」2
- 公開日
- 2020/03/02
- 更新日
- 2020/03/02
学校生活
給食委員長の岩井颯太さんが受け取った、株式会社津田商店社長さんからのお手紙(一部抜粋)を紹介します。
「さば銀紙焼き」は数ある我が社の製品の中でも、最も古く歴史のある製品です。もう40年近くにわたり、同じ味付けで学校給食向けに作り続けています。そんな「さば銀紙焼き」ですが、長い歴史の中で1年間だけお休みしたことがあります。
2011年3月11日の津波で、工場は海底に水没し、波がひいたあとは見るも無残な姿となっていました。従業員も240名中、5名が犠牲になりました。私はもう仕事を続けてゆくことは不可能だと思いました。
津波から10日ほどがすぎ、身の回りも多少落ち着きを取り戻しつつあるころ、各地のお取引先から励ましのお声が届くようになりました。私は(中略)1年後の再開に向けて目の回るような日々を送ることになりました。
そんな中、一つの大きな問題に直面しました。「レシピが流れてしまった」という問題です。レシピは、会社が長年にわたって積み重ねてきた貴重な財産です。どうしたらよいか途方に暮れていたところ(中略)工場跡地を捜していた従業員が、泥の中からほとんど全てのカルテを発見してきたのです。
その後もいろいろなことがありましたが、震災から1年後の2012年4月には、なんとか新しい工場の再建に漕ぎつけることができました。今後もよい製品作りに従業員一同、全力でがんばっていきたいと思いますので、古知野中学校の皆さんもぜひ応援してください。
令和2年2月26日 株式会社津田商店 社長 津田保之
丁寧なお返事をいただけたお陰で、給食を食べながら全校で食について深く考えることのできる時間となりました。津田商店様、これからもおいしい「さば銀紙焼き」を食べられること、楽しみにしています。ありがとうございました。