式辞
2年生、3年生の皆さん、進級おめでとうございます。そして、1年生の皆さん、先ほどは、立派な態度で入学式に臨めました。すでに古中生の一員である自覚が伝わってきました。
先ほどの入学式式辞で伝えましたが、古知野中学校は、今年で、78年目を迎えた伝統ある学校です。みなさんには、伝統を受け継ぎ、自信と誇りをもちながら、充実した中学校生活を築いてほしいと願っています。
そこで、昨年一年間、「利他共生」「24時間をデザインする」「凡事徹底」の3つのキーワードを意識してきた皆さんが、さらにワンランク上の古中生になるために心掛けるとよい意識について、二つ話します。メモの用意はいいですか?
一つ目は、「早く行きたければ一人で進め。遠くまで行きたければみんなで進め」ということです。
これはアフリカのことわざですが、どういうことかというと、「みんなで協力すれば、遠くまで進められる。高い目標を達成できる」ということです。
もう少し、具体的に言うと、生徒会活動などの大きなプロジェクトを達成しようとしたときに、与えられたことを自分のペースで進めれば早く進められると思いますが、そこで、みんなの意見を聴きながら、様々なアイデアを形にすることで、より質の高いものができあがるということです。
短期的な成果を求めるなら一人で取り組むのが効率的ですが、長期的な成功や大きな目標を達成するためには、仲間と協力することが重要だということです。
古知野中学校の校風をよりよくするためには、また、皆さんの生活の質や学力、体力などを高めようとしたときには、皆さん自身で、どうしたらよりよくなるか考えてほしいと思います。互いに協力しながら学校生活や家庭生活を送れば、間違いなく、皆さんは、ワンランク上の古中生になるということです。
二つ目です。今から60年ほど前に、アメリカの第35代大統領を務めた、ケネディ大統領の言葉に、次のようなものがあります。
「アメリカ国民のみなさま。
あなたにこの国が何をできるかではなく、
この国にあなたが何をできるかを問いましょう」
ケネディ大統領は、アメリカ国民一人一人が主役となって、自らの未来を切り開ける国民になることを求めたものでした。
もう分かりますね。
「古中生の皆さん。
あなたにこの学校が何をできるかではなく、
この学校にあなたは何をできるか問いましょう」
ということです。
ぜひ、生徒一人一人が今よりワンランク質の高い、中学校生活を送るためにも、何をするとよいのか考え、そして行動に移してくれると、ワンランク上の古中生になるということです。今の二つの意識を、自分たちの生活に取り入れてほしいと思います。
話は変わって、自身が成長するには、実は、見えない4つの力があると言われています。
「人を大切にする力」
「自分の考えをもつ力」
「自分を表現する力」
「チャレンジする力」
ぜひ、こんな力も高めながら、自分自身を成長させてほしいと思います。
まだまだのびしろのある皆さんです。昨年以上に、「古中生がんばっているね」と言われる学校にしていきましょう。
今年度も、先生たちは、古中生が、それぞれの夢に向かって踏み出す素晴らしい時間となるよう、全力で応援し、支えることを約束し、式辞といたします。
令和7年4月9日 江南市立古知野中学校長 水谷 政名