2026.10.28 国語に関する世論調査
- 公開日
- 2026/10/28
- 更新日
- 2026/10/27
校長室より
文化庁が毎年実施している「国語に関する世論調査」の結果が、10月上旬に公表されました。
この調査は、全国の16歳以上の方々を対象に実施されたもので、今回は4,000人弱の回答が得られています。調査結果には、10代(16~19歳。以下「10代」と表記)から70代(70歳以上。以下「70代」と表記)まで、10歳刻みの年齢層別の回答などがまとめられています。
結果を見ていると、いくつか興味深いものがありました。
例えば、「文字を手書きする習慣についての意識」では、「大切にすべきであると思う」と回答した10代の割合が84.8%で、年齢層別では最も高くなっていました。60代(83.2%)、70代(80.3%)よりも高いのです(最も低かったのは30代の76.2%でした)。
また、「大切にすべきであると思う理由」についても、興味深い結果が見られました。
調査では、手書きを大切にすべき理由として、次のような選択肢が示されています。
・文字を手書きすることは、漢字などを正確に身に付けることにつながるから
・手書きの文字には個性が表れ、印刷文字にはない情感などを込めることができるから
・文字を手書きすること自体が文化であり、それを守っていくべきだと思うから
・情報機器が普及しても、手書きをする機会がなくなることはないと思うから
全世代では、「文字を手書きすることは、漢字などを正確に身に付けることにつながるから」を選んだ人の割合が最も高く、70.7%でした。
ところが、10代では「手書きの文字には個性が表れ、印刷文字にはない情感などを込めることができるから」が最も高く、72.6%となりました。一方、「漢字などを正確に身に付けることにつながるから」は51.6%で、10代の選択肢の中では最も低い割合でした。
「手書き」と「デジタルツールによる入力」を比較すると、手書きの方が脳の活動を促し、記憶の定着に役立つ可能性などを示す研究が、国内外で報告されています。
デジタル機器が身近にある今の10代だからこそ、手書きの大切さを客観的に感じているのでしょうか。今回の調査結果は、そんなことを考えさせてくれるものでした。
さらに、手書きによって個性を表現したり、デジタルでは完全には表しきれない情感を伝えたりすることを大切にしている10代の感性に、個人的には感心させられました。
調査結果には、ほかにも「方言」や「敬語」、「ら抜き言葉」に代表される「言葉遣い」、最近よく目にする「外来語表記」などについてまとめられています。言葉に対する考え方の変化や、世代による意識の違いなどを知ることができ、なかなか興味深い内容です。
日本語には、漢字の読み分け、敬語、助詞、文脈に応じた表現など、日本語を母語とする私たちでさえ、複雑だと感じる側面があります。だからこそ、私たちの言葉である日本語を「大切にしたい」と思う人も多いのかもしれません。
日本語は、英語やポルトガル語、スペイン語のように世界の多くの国で使われている言語とは異なり、主に日本国内で使われています。また、中国語やヒンディー語などと比べても、母語として使う人の数は多くありません。
よって、私たち日本語を使う者が、日本語の豊かさや魅力を知り、大切にしていくことには意味があるのではないでしょうか。そして、手書きという文化も、これから先へと受け継いでいけるとよいですね。
古中生の皆さんは、どう思いますか^^


