学校日記

アフリカの子供達とともに(早川千晶さんの生き方に学ぶ)

公開日
2009/05/30
更新日
2009/05/30

学校生活

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 30日(土)早川千晶さんをお招きしてお話をお聞きしました。
現在はケニア、ナイロビにお住まいで、今回の来日を機に、講演をお願いしました。
 近代的なビルの林立するナイロビから車で10分も走れば、スラム・キビラがあります。難民、孤児、明日の食事もままならない人々が住む町。幅約2キロメートル、長さ約5キロメートルほどの土地に、段ボール壁の家、さびたトタン屋根の家が乱立して、そこには現在推定200万人が住むという。
 内戦、伝染病、栄養失調などで、父を亡くし、母を亡くし、親戚も亡くし、まさに天涯孤独の子供達もあふれています。早川さんは、フリーライター、アフリカ旅行の現地ガイドなどの仕事をしながら、貧しい子供達のために、学校建設に携わり、運営資金集めにも、奔走する日々を送っておられます。アル中の親から暴行を受け続けて逃げてきた母子、天涯孤独の少年等々、マゴソ・スクールは、貧しく悲惨な暮らしを余儀なくされた子供達の「駆け込み寺」ともなっています。

 早川さんは、中学2年でアメリカから帰国して日本の中学校に転入、そのとき学級でひどいいじめにあい、苦しんだそうです。その頃から、みんなが仲良く助け合って、平和に暮らせる社会を思い描くようになり、その延長線上に、今の生き方があるそうです。
 いろいろな世界、いろいろな文化、いろいろな生き方があることを、世界放浪の旅で知り、貧しい国の貧しい人々ともたくさん出会ってこられました。生きることの意味を考える旅でもあったそうです。

いのちがあるから生きてゆく。だたし一人では生きていけない。
みんなで助けあって生きてゆく。
世界で一番貧しいアフリカの辺地。そこで生きる人々が一番優しい。

ケニアの人々の良さは、何かやろうとする時
決してそれは難しいねとか、まだ早いとかは言わない。
「うん。きっとできる!」
「でもお金がない。」
「でもみんなで助け合えば絶対にできる!」・・・と

人に優しくすることで
その人から笑顔をもらい
そして、自分もその人から元気と優しさをもらう
自分に元気がないときほど、人に優しくする
そしてまた自分もその人から元気をもらう
元気は一人では生まれない
人とのふれあいの中から生まれるもの

 実際にスラム・キベアで生活する子供達との交流や現地の協力者との強い絆のもと語られるお話に、生徒も保護者の皆さんも私たち教員もみんな集中して聞くことができました。

 天涯孤独の路上生活の子どもであったトニー君は、この学校を卒業して高校生になりました。そして現在17才の彼は、映像を通して私たちに語ります。

 キベアは貧しい、悲しい子供達もいっぱいいます。でもここには絆があり、みんなが助け合っています。僕もここの生活が少しでも改善され、学校に行ける子供達が一人でも増えるように頑張ります。

 同じく孤児となったリリアンさんは、私たちに語りかけます。

この学校に入り、亡くなった両親の夢を見ました。
 両親は夢の中で私に語りかけてきました。

 泣くのをやめなさい
 立ち上がりなさい
 立ち上がったら、何かが始まる
 そして働きなさい
 働けば、何かが新しく始まる
今、彼女もマゴソ・スクールで子供達の世話をしながら生きています。

 早川千晶さんは、アフリカ・ケニアのスラム・キベアで、美しく輝く瞳の子供達とともに過ごしておられます。マゴソ・スクールの合唱団もできあがりました。CDもできました。その売り上げも学校運営資金になっています。