2025.2.2 映画「雪の花 −ともに在りて−」
- 公開日
- 2025/02/02
- 更新日
- 2025/02/02
校長室より
先週、映画「雪の花 −ともに在りて−」を観てきました。
この映画は、記録文学、歴史文学をいくつも書き上げた、作家・吉村昭の歴史小説「雪の花」を映画化したものです。
吉村昭(1927〜2006)と言えば、現場や証言、史料等を丁寧に取材し、緻密に構成した「史実にこだわる」作風で有名ですが、この小説も、実在の医師である笠原良策の子孫から資料の提供を受け、書き上げた作品です。
そんな実話が映画になったということで、「これは学び甲斐がある!」と思いながら、観に行きました。
あらすじは以下の通り(映画「雪の花」公式サイトから引用)。
江戸時代末期。死に至る病として恐れられていた疱瘡(天然痘)が猛威を振るい、多くの人命を奪っていた。福井藩の町医者で漢方医の笠原良策(松坂桃李)は、患者を救いたくとも何もすることができない自分に無力感を抱いていた。自らを責め、落ち込む良策を、妻の千穂(芳根京子)は明るく励まし続ける。
どうにかして人々を救う方法を見つけようとする良策は、京都の蘭方医・日野鼎哉(役所広司)の教えを請うことに。鼎哉の塾で疱瘡の治療法を探し求めていたある日、異国では種痘(予防接種)という方法があると知るが、そのためには「種痘の苗」を海外から取り寄せる必要があり、幕府の許可も必要。実現は極めて困難だが、絶対に諦めない良策の志はやがて、藩、そして幕府をも巻き込んでいく─。
多くの歴史上の人物や著名人も罹患した記録のある、天然痘。医療の発展は、様々な困難を経て、現在に至っていることが数多くありますが、国内の天然痘も例外ではありませんでした。映画は、そんな天然痘の制圧のため、江戸末期の時代に、「ワクチン」の考え方により、予防接種に尽力した医師・笠原良策のひととなりが伝わる良作でした。
2025年となり、劇場で観る映画としては、この作品が1本目となりました。今年も、可能な範囲で、劇場に足を運び、良作に巡り合えたときには、本HPにて、紹介をしていきたいと思います。よければ、楽しみにしていてください^^
■映画『雪の花 —ともに在りて—』