学校日記

2025.4.16 ラーケーションの日 その2

公開日
2025/04/16
更新日
2025/04/15

校長室より

「その2」では、「教育」という視点で、その価値について、お伝えしたいと思います。 


まず一つ目に、学校でできない体験ができるということがあります。

学校では、各教科学習の他に、体育祭や文化祭などの行事や、宿泊行事など、様々な体験をしてもらいながら、学びを深めていく場面があります。

しかしながら、教員が「体験してほしい」「学んでほしい」と思っても、学校が定める教育課程には、ハードやソフトの面から、できることに限界があります。


そのようなときに、生徒の「学びたい」「体験したい」という意欲を、ラーケーションの機会に反映することができます。


極端なことを言えば、教室の窓から3,776mの高さからの景色を見せることはできませんが、家族で富士山に登れば、それも可能である、ということです。しかも、週末や夏休みを外した平日であれば、人も少なく、活動もしやすくなるでしょう。


愛知県によれば、一昨年度の調査で、「高校の学園祭に出掛け、サイエンス部の実験を体験することが出来た」「音楽の授業で興味をもった、バイオリン工房に出掛け、製造過程を実際の目で確かめることができた」などの活動があったと、報告されています。なかなか学校ではできない経験です。


二つ目に、家庭教育の充実というものがあります。

「教育基本法」には、第10条に「父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有するものであって、生活のために必要な習慣を身に付けさせるとともに、自立心を育成し、心身の調和のとれた発達を図るよう努めるものとする」というものがあります。


ようするに、「家庭教育も大切ですよ」ということです。学校に通わせていただくことは、もちろん家庭の義務ではありますが、家庭においても、「心身の調和のとれた発達を図るよう努める」ようにしてください、と国は示しています。


県のアンケート結果には、「子どものやりたいことや行きたい場所、見てみたいものなどについて、普段とは違う会話ができ、新しいことに挑戦するきっかけとなった」という自由記述もありました。これなどは、まさに、家庭教育の充実を示すものだと思います。


このように、「ラーケーションの日」を取得することで、学校では学んだり、体験できない教育的効果があったりするのです。世の中が「主体的に学びましょう」と言っているのですから、上手に活用しない手はありません。


しかし、だから「必ず取得しましょう」と言っている訳ではありません。そうした効果や、家庭の考えや都合、本人の思いなどを総合的に考えていただき、取得たその内容について判断をしていただければよいと思います^^