土日祝日限定 雑学・豆知識シリーズ 24
- 公開日
- 2019/03/23
- 更新日
- 2019/03/23
土日の話題
【宮内庁御用達】
食材からお菓子、漆器などの日用品、和装まで、「宮内庁御用達」の看板を上げている店は数多い。
この制度が生まれたのは1891(明治24)年のこと。皇族の方々のために本物を提供するべくつくられた制度で、資格を取得するためには、きわめて厳格な審査がおこなわれた。
商品の品質はもちろん、家庭環境、病歴、思想暦などを二代二等親にさかのぼって調査され、たとえば和菓子ひとつつくるにも、作業前の入浴や、消毒、禁酒、白衣着用などが義務づけられた。こうして「宮内庁御用達」は庶民が憧れる日本のトップブランドになったが、戦後、民主化がすすむなか、この制度は1954(昭和29)年に廃止されている。
現在も、宮内庁に食材やモノを納めている業者はあり、その人たちが「宮内庁御用達」を名乗るのは、違法ではない。