学校日記

土日祝日限定 雑学・豆知識シリーズ 97

公開日
2019/11/23
更新日
2019/11/23

土日の話題

【仇討(あだうち)】

 江戸時代、国は被害者の思うようにはこまごまと何もしてくれない代わり、その仕返しとして被害者の身内が、加害者を「殺してよい」仇討の決まりが認められていた。
 仇討の第一条件は、その身分は武士に限られており、討たれた人が主従関係の目上の者か、仇討人の専属に限ることが定められていた。つまり、主や親の仇を討つのが合法的な仇討。子の仇を親が討つのは違法という決まりであった。君父に対する忠孝ということで許されもし、また、武士の主従関係を尊ぶ考えの中で武士道の手本として、賞賛されたというが、不思議なことに江戸の後期になってくると、武士道に関係のない百姓や女子による仇討が、記録に多く登場するようになってくる。仇討の風習は明治になってからもしばらくやまなかった。明治6(1873)年、太政官布告により禁止されたが、全面的な禁止令は明治13(1880)年になってからである。


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