土日祝日限定 雑学・豆知識シリーズ 113
- 公開日
- 2020/01/13
- 更新日
- 2020/01/13
土日の話題
【光ファイバーが凄い理由】
光通信の時代となって、「電子信号を光の点滅として送る」ことを、少しも不思議とは思わなくなった。が、登場したときには画期的な発明であった。
ガラスのセンイの中に光線を通すと、屈折率が高い部分で全反射を起こして、外に逃げることなく前進する。
センイの外側をさらに屈折率の高いガラスでカバーすると、すべての光線が先端にまで届くようになる。もっともそれだけガラスの透明度が必要なため、開発や性能向上には苦労があったが……。
銅線を使った同軸ケーブルなどが光ファイバーへと急速に入れかわったのには、それなりの理由がある。何よりまず、電流の周波数より光線の周波数のほうが格段に大きいので、大量の情報を高速で送れるメリットがある。また、同軸ケーブルで遠方に送る場合、 途中に信号増幅のための装置が必要となる。
光ケーブルでは信号の減衰が少ないため、ほとんどその必要がない。太平洋を増幅なしで横断してしまうほどだ。さらに光は、電気や磁気の影響を受けにくいから、送受信における信頼度も高まる。加えて、ガラス原料は比較的手に入れやすいから大量生産にもあっている。大量の情報を高速で、信頼度の高いデータとしてやりとりでき、生産コスト、ランニングコストともに安い。
こうしたさまざまな利点によって、光ファイバーがデジタルネットワーク時代の主役となったのである。