土日祝日限定 雑学・豆知識シリーズ 114
- 公開日
- 2020/01/26
- 更新日
- 2020/01/26
土日の話題
【駆け足の速い子と遅い子、運動能力はどう決まる?】
人間の運動能力には個人差があって、特別なトレーニングをしない子どもでも、駆け足の速い子と遅い子がいる。これは運動に関係ある筋肉(骨格筋)の組成の違いによる。
骨格筋は繊維が束になってできているが、この繊維にも二種類ある。一つは速筋繊維と呼ばれ、瞬間的な力が強く持久力のない筋肉。もう一つは遅筋繊維と呼ばれ、力は弱いが持久力がある筋肉だ。この二つの筋肉の割合には個人差がある。そこで、速筋繊維の多い人は、大した苦労もしないのに、短距離が速いことになる。
同時に、骨格筋は鍛えると太く強くなる性質がある。そこで、遅筋繊維の多い人がトレーニングを重ねると、理想的なれは長距離走者になる。子どもの時に走るのが苦手だった人がマラソンには強いという理由がこれだ。
では、男性と女性との間に違いはあるのだろうか。
筋肉組成で見る限り、全く差はない。同じ太さの筋肉なら、同じ力を出せる。同じ量の筋肉と、同じ骨格をしていれば、運動能力に違いはないはずなのだ。ところが実際の男女を比べてみると、同じ身長の場合、女性のほうが骨格が細いうえ、脂肪量が1.5倍くらいある。そのため同じ筋肉を持っていても運動効率が男性よりも低くなってしまう。