土日祝日限定 雑学・豆知識シリーズ 134
- 公開日
- 2020/03/28
- 更新日
- 2020/03/28
土日の話題
【その昔、バターは塗り薬だった】
生クリームを混ぜていて、うっかり混ぜ過ぎると、油分が出てきてしまうことがあります。でも、「あーあ、無駄になっちゃった」などと思わなくても大丈夫。実は、ひたすら混ぜていると、油分と水分に分かれ、それがバターと乳清になるのです。バターはこうしてつくられます。
バターの歴史は古く、紀元前2000~1000年頃にはインドでバターがつくられたという記録があるほどです。また、その始まりは、遊牧民が生活の中で偶然につくり出したとも言われています。それがヨーロッパに伝わったのは紀元前5世紀頃ですが、ローマ人は、バターを野蛮人の食べ物だとして口にしようとはせず、その代わり、赤ん坊や幼児などの体を柔らかくするからと、塗り薬に使われていました。また、整髪料や、軍用のゾウの傷薬としても愛用されたのです。スコットランドやイングランドでは、羊毛の保護剤としてヒツジに塗ったり、ランプの灯油などにも使われました。
なお、日本でも江戸時代頃から将軍などに薬として使われましたが、食用となった明治以降のことです。