第6回授業デイ「道徳」
- 公開日
- 2008/12/17
- 更新日
- 2008/12/17
学校生活
12月17日(水)、第6回授業デイを行いました。2年7組「道徳」の授業です。主題名は「I am OK, You are OK.」です。
今日の場面設定は「クリスマス・イブの夜のパーティーに誘われたとき、どのように断るか」を考えるものです。断り方を教師(今日の授業者は松野先生)が演技をします。3つのパターンです。
A<ジャイアン型>
「はあん、お前と?絶対嫌だね。勝手に盛り上がっていればいいだろ。そんなパーティー誰が行ってやるもんか!」
B<のび太型>
(心の中で)『ええ、夜はだめだよ。ママが許してくれないし。でもせっかく誘ってくれたのに、断ったら悪いよね。ま、いいか、ママに聞いてみてだめだったら、当日おなかが痛くなったことにして断ろう』・・・そして言葉は「大丈夫、行けると思うよ」
C<しずか型>
「ええ、パーティー?すてきねえ。行きたいわ。でもその夜は家族でお出かけすることになっているの。誘ってくれてありがとう。本当に残念だわ。参加できなくてごめんなさい。」
その後、ABCの断り方を聞き、生徒には、誘った人の気持ちになってどう感じたかを話し合っていきました。やはりCの「しずかちゃん型」がいいことは明らかでした。
次に、貸してあげた本もまだ返してもらっていない友達から「マンガを貸してほしいから、明日学校に持ってきて」と告げられた場合の断り方を、個人で考え、次に班で考えて文章にまとめる活動を行いました。断り方は「しずかちゃん型」に心がけるよう指示がありました。なかなか難しいことです。生徒は思い思いに書き込んでいました。
班員個々の断り方のメモをもとに、つなぎ合わせたり、だれかの断り方メモを中心にしたりして、班の断り方を、生徒はまとめていきました。
相手を傷つけることなく、自分の思いも入れて断ることは、大人でも難しいこと。生徒は今の自分たちの経験や思いをもとにまとめていきました。3つの班が発表。それぞれ工夫がありました。生徒は「私もOKであなたもOK」と言える関係づくりのための話し方を考えました。「I am OK, You are OK」は人間関係の基本ですね。
最後に教師の話がありました。あるお母さんの話です。内容は以下の通りです。
☆☆☆
私の息子は、中学2年生の時に亡くなりました。もともと重いぜんそくでしたが、普通に学校に通い、月に一度だけ、大学病院に治療に行っていました。その日も、いつもと同じように「じゃあ、母さん行ってくるよ」と笑って治療室に入って行きました。ところが、突然、看護婦さん達がばたばたと出たり入ったりし始めました。胸騒ぎがした私は、「何かあったんですか?」と聞きましたが、「大丈夫です」と繰り返すばかりで、何も答えがありません。どれだけ時間がたったことでしょう。治療室に呼ばれたときには、すでに、あの子は息絶えていました。完全な医療ミスだと思いましたが、訴えることはしませんでした。そんなことをしても、あの子は帰ってこないからです。
葬儀も終わり、毎日が抜け殻のように過ぎていったある日。息子の同級生だという一人の男の子が、訪ねてきました。仏壇に手を合わせ、息子のためにお参りをしてくれました。
こんなやさしい友達がいて、息子は幸せだったんだなと思っていたら、突然、二人がたたみに額をすりつけて、泣き始めました。「お母さん、ごめんなさい。僕は、一夫君に、とんでもないことをしてしまいました。ある日、冗談で、本当に冗談で、黒板におはかの絵を描いて、一夫の墓って書いたのです。一夫君は、笑っていましたが、きっとすごく傷ついていたと思います。病気のことも知らずに、死ねって言ってしまったこともあります。一夫君のことを何も考えずに、なんて思いやりのないことをしたんだろう。僕のしたことは取り返しがつきません。謝ってすむことじゃないけど、本当にごめんなさい。」
☆☆☆
私は・・・。
「先生の話は、ここまでです。お母さんがどう思ったのか、どうしたのかは、皆さんが考えてみてください。」
「ちなみに、この亡くなった一夫君は、先生の幼なじみです。」
「I am OK.You are OK.」
「これで、コミュニケーションの道徳の授業を終わります。」
今日の授業には市内の先生方にも参観していただきました。北部中、布袋中、古知野南小、古知野東小、門弟山小の先生方、ご参観ありがとうございました。