教育講演会 〜鈴木中人氏〜
- 公開日
- 2009/10/22
- 更新日
- 2009/10/22
その他
本日午後からは,教育講演会を実施いたしました。
講師に「命をバトンタッチする会」代表の鈴木中人氏をお招きし,「いのちの授業〜いのちのバトンタッチ〜」と題し,75分のお話を聞きました。
小児癌で幼くして娘の「景子ちゃん」を無くしたその体験から,体験した人でなければ分からない,生きることの喜び,命の大切さを温かく,時には熱く,私たちに分かりやすく説いていただきました。印象的な言葉を紹介させていただきます。
・生まれて来て名前をつけることを「命名」という。文字通り「命の名」なのである。
・病気を知ったとき「どうか病気が治りますように」と,生まれて初めて心から手を合わせた。
・治療を初めて2ヶ月。「私,天国いっちゃうの?」。5歳の子だが,本能で分かる。
・「輸血がない」時があり,治療を伸ばさざるを得なかったときがあった。親と病院のスタッフで守っていると思っていたのが,そうではなく,見ず知らずの人にも支えてもらっていたことに気づいた。
・医者から「保育園に行っていいよ」と言われ,「やった!保育園に行ける!」と喜んだ。病院には,学校・保育園へ行きたくても行けない子がいる。
・小学校に入学。しかし,学級写真は他の子にとっては何枚もあるうちの1枚だが,景子ちゃんは最初で最後の1枚。
・「子どもが死ぬ」。そう思いながら1日を過ごす。とてもつらかった。
・「お母さんごめんね。私が病気だからずっと病院にいなくちゃいけないね。お母さんごめんね」「景子ちゃん,ごねんね。命を救えずごめんね。」寝顔に向かって言った。
・「何でそんなにがんばるんだろう。ぜんぶ無くなってしまうのに・・・」。間違っていた。「生き抜いている」。命が輝いている。その命は死んでも無くならない。
・どんなことあっても景子ちゃんの前で涙を流さないと夫婦で約束した。しかし,それは流さないではなく,流せなかった。
・一生懸命生きる。生き抜く。いのちは輝く。人は必ず死ぬ
・支え合う。明日は我が身。支え合うことは自分を幸せにする。
・ありがとう。「難」が「有る」ことも,「有難う」になる。流した涙の分だけ幸せになれる。
・普通の生活の中で「生き抜く」「支え合う」「ありがとう」の小さな実践をする。
・命を大切にしているか?問いかける。
・いのちはかけがえない!一人の命は多くの人に支えられ,愛されている。
・親より絶対先に死んではいけない!
鈴木先生,貴重な時間をありがとうございました。