学校日記

離任式 〜飯沼前教頭先生〜

公開日
2011/04/08
更新日
2011/04/09

学校行事

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飯沼前教頭先生は、藤里小学校校長先生として転任しました。
離任式でのメッセージは以下の通りです。

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高校3年生の冬、ラグビー岐阜県大会決勝戦で関商工高校と対戦することになりました。この試合に勝てば、全国大会が行われる「花園グランド」です。「花園」は高校野球で言う「甲子園」にあたります。高校ラグビーの夢です。

そんな決勝戦はものすごい緊張感の中で行ったのを覚えています。
先にトライを決めたのは私の学校でした。その後のキックは私にまかされました。しかし、そんなに難しいキックではなかったのに、ポールに当ててしまい、決めることができませんでした。
その後関商工がトライを決めるも、同じようにキックが決められず、同点に。
そんなことをお互い、二度行い、同点のまま試合が進みました。
しかし、ついに三つ目のトライは関商工が先に決め、逆転をされました。
後半に、私の学校がトライを決め、このキックを決めると「花園」行きがほぼ決まるというチャンスが訪れました。
キッカーは私です。しかし、練習なら10本蹴れば10本決められるという簡単なキックであるはずなのに、ポールの幅がとても小さく見えます。誰かにキックを変わってほしいと思ってしまうほど、緊張感でいっぱいでした。
キックは、またもやはずれ、同点でノーサイドとなりました。
ラグビーは延長戦を行いません。抽選で花園行きを決めることになりました。
しばらくすると関商工のメンバーが喜んでいる姿が見えました。
私たちの学校はグラウンドに泣き崩れました。
しかし、私は泣くことさえできませんでした。
その試合の帰り方も覚えていません。友人にどう声をかけられたかも覚えていません。ただ「みんなの人生を奪ってしまった」「夢を奪ってしまった」と、ただただ自分を責めるばかりでした。

とても大きな失敗を私は18歳でしました。
一度、大きな失敗をすると、その後、目の前に表れるいくつかの失敗は、たいしたことではなく、何とかなる程度であることに気付きました。

生徒の皆さん、ぜひ、若いうちに失敗をしてください。次に頑張ればいいのです。
「悔しさがあればがんばれる。夢があればもっとがんばれる」
私の好きな言葉を贈り、お別れのあいさつとさせていただきます。