布袋中学校の歴史(8) 「百忍の岩」
- 公開日
- 2014/06/03
- 更新日
- 2014/06/03
布袋中学校の歴史
現在、体育館の東前にある「百忍の岩」は、昭和42年3月15日に卒業記念として設置されました。当時PTAの多大な協力により、遠く大垣にまで出かけ入手したものです。岩石名は、「紅廉石英雲母片麻岩」です。
「百忍」は中国の古典「菜根譚(さいこんたん)」にある漢詩で、「百忍の岩」の隣にある石碑にその漢詩が刻まれています。
衰颯(すいさつ)の景象(けいしょう)は、就(すなわ)ち
盛満(せいまん)の中(なか)に在り、発生の機緘(きかん)は
即(すなわ)ち零落(れいらく)の内(うち)に在り
故に、君子は安(やす)きに居(お)りて、宜(よろ)しく
一心(いっしん)を操(と)り、以って患(うれい)を慮(おもんぱか)り、
変(へん)に処(お)りて当(まさ)に百忍(はくにん)を堅(かた)くして
以って成(な)るを図(はか)るべし。
衰退の兆しは隆盛の時に、既にその萌芽が兆しているのである。
芽吹きはおちぶれて、零落きわまった内に、既にその兆しが
ちゃんと備わっている。
故に、上に立つ者は繁栄している時に、油断せず将来の艱難に
覚悟して、しっかりと耐える準備をしておくこと。
それと同時に、異変に会った時には、不撓不屈の精神で艱難に
耐え忍び、成功を期せねばならない。
創立30年記念誌には、この岩への思いとして、次のようなことも書かれています。
「中学生は感情の起伏が強く、時に挫折し、時に淵(ふち)に落ちることがあっても、崖(がけ)を這い上がるための克己努力によってのみ、新しい発想への転換と「耐えうる心の力」、さらに自己統制力が養われる」