学校日記

ミクロネシア海外研修レポート⑰

公開日
2008/09/05
更新日
2008/09/05

地域情報

第17弾は,南国のシンボルツリーの椰子(ヤシ)についてです。

■椰子の木
 チュークのどんな小さな島に行っても,必ず生えている椰子の木。
 島崎藤村の国民歌謡「椰子の実」の歌詞「名も知らぬ遠き島より流れよる椰子の実ひとつ…」にあるように,流れては,たどり着いた島で生えるようです。

 また,紀元前にフィリピンやインドネシアなどから船で訪れた定住者は,新しく島を見つけたとき,椰子の木がどれだけあるかで,その島で生活ができるかどうかが,大きな決め手だったという話を聞いたことがあります。
 椰子の木があると,何がいいのでしょうか…

 滞在中に,その椰子の木の「素晴らしさ」を実演により説明をしてもらう機会がありました。

 まず,鋭利なものを地面に立て(この時はツルハシ),実の皮を剥ぎます(写真左上)。その皮は繊維の束になっており,それらをほぐした後,紐にするのだそうです(写真右上)。

 そして,皮を剥いだ実を割ると,中から,少し甘酸っぱい水が大量にこぼれてきます。500ml前後はあろうかというほど入っている「椰子の実ジュース」。ミクロネシア滞在中は,この水を何杯も飲みました。
 そして,その実の内側には白い固体部分があり(写真左中),その実をへら状の金属を使って,こそげ取るようにして集めます(写真右中)。
 この集めたものが,「ココナッツ○○」と言われるココナッツ風味の食料の元になります。
 握って絞ると白い液体がボトボトと垂れてきます。これが「ココナッツミルク」です(写真左下)。現地では,様々な食べ物につけて調理したり,食べたりします。

 また,実以外にも,葉を編み込んで「カゴ」にしたり(写真右下の手前),「うちわ」にしたり,幹は建築材にしたりします。
 油もとれるので,食用にしたり,工業原料にしたりもします。
  
 こんな実用的な大木なので,その木があるかどうかが,生活ができるかどうかの決め手になっていたんだな,ということが分かりました。
 すごいですね!

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