宮田中学校の伝統1 最低にして最高の道
- 公開日
- 2011/02/19
- 更新日
- 2011/02/19
宮田中学校 歴史と伝統
正面玄関の築山の中に、「考える人」の像があります。これは昭和46年度の卒業生のみなさんの寄贈によるものです。その台座のところに「最低にして最高の道」という言葉が刻まれています。この言葉は、当時の国語の高橋由一先生が生徒に語って聞かせていた高村光太郎の詩からとったものだそうです。歴史の重み、先輩たちの思いが感じられる像です。
最低にして最高の道
もう止そう。
ちいさな利欲と ちいさな不平と
ちいさなぐちと ちいさな怒りと
そういううるさい けちなものは
ああ、きれいにもう止そう
わたくし事の いざこざに
見にくい皺を 縦々よせて
この世の地獄に 住むのは止そう
こそこそと 裏から裏へ
うす汚い 企みをやるのは止そう
この世の 抜け駆けは止そう
そういう事は ともかく忘れて
みんな一緒に 大きく生きよう。
見えも かけ値もない裸の心で
らくらくと、のびのびと
あの空を仰いで われらは生きよう。
泣くも笑うも みんなと一緒に
最低にして 最高の道をゆこう。
詩:高村光太郎