天国の君へ!忘れていないよ!
- 公開日
- 2013/06/29
- 更新日
- 2013/06/29
校長室から
「校長先生、何やっているの?」
部活動を終えた卓球部の子達が歩道橋下にいた私に聞いてきました。ここは悲しい思い出の場所です。
17年前、勤めていた宮田中学校の職員室に生徒が大きな声で「先生、子どもがひかれた!」と助けを呼びにきました。部活動の指導を終えて、職員室でくつろいでいたのですがびっくりしました。場所は宮田中学校前を東に行った歩道橋がある四つ角です。(喫茶葵の所)思いっ切り走りました。いつもなら近くに感じる距離が長いこと長いこと、心臓がもたないような感じでも必死に走りました。交差点へたどりつくと、一人の少年が道路真ん中で横たわっていました。なんと、顔を見ると私が担任した生徒の弟で、藤里小学校5年生の元気のよい子でした。外傷も何もないのですが、まったく意識もありませんでした。急いで交通整理をしました。呼びかけても意識もなく、ひたすらに救急車を待ちました。10分ぐらいで救急車が来て、昭和病院へ搬送されました。(当時は厚生病院はなかったです)事故の原因は最後の最後まで分かりませんでした。ただ、二人乗りで下校するみんなの方を見て手を振り、交差点の中へ入ったようです。どちらの信号無視かはわかりません。
それから彼は4日後に亡くなったことを聞きました。葬儀は団地の集会場で行われました。あまりにもあっけない彼の人生でした。小さな写真に収まった彼は笑顔の彼でした。11歳で人生を終えてしまった彼です。生きていれば、今28歳です。その交差点を通る時、気が付きましたが、3・4年間は時々、お花が置いてあることがありました。
みなさん、飛び出すことなく、気を付けて自転車に乗ってください。あの時、飛び出しさえしなっかったなら、ここまでならなくて済んだと思います。今日は胸の中にある悲しいできごとを載せてみました。
追伸:卓球部の子達が「時々、花がおいてあるよ」と教えてくれました。お母さんでしょうか・・・。天国の彼に哀悼の意を表します。