鳶職(とびしょく)って知ってますか?
- 公開日
- 2014/07/26
- 更新日
- 2014/07/26
校長室から
テレビを観ていたなら「とび職」など現場で働く人がいないと報道されていました。
とび職の仕事というと、高いところで仕事をして、命を落とす危険をともなう仕事という、イメージがあります。
昨年度、宮田中学校も外装・内装工事を行いました。そこで最初に学校にこられたのがとび職の方々でした。どの職種よりも先に工事現場に入り、誰も中に入れないように、現場の囲いを組まれました。次に、建物の外周に足場を組まれました。彼らは安全ベルトなどされていません。なのに、3階の高いところもスイスイとやっていかれました。そして工事が終わると、この足場をとびの方が外され工事が完全に終わるのです。そのため、「とび職」がいないと工事が始まり、終わらないことから、『とび職に始まり、とび職に終わる。』と言われているのです。
このように、工事現場では一目かれる存在であり、現場を引っ張っていくリーダーで尊敬される存在なのですが、何故に人手不足になるのでしょうか。
一つ目は長い間、建設現場が盛況でなかったから人材の養成ができていなかったことが上げられます。今、日本中が建設ラッシュで慌ててとびを探しているというのが現状です。でもとび職は現場で育ってくるもので急には間に合わないということです。
二つ目はやはり危険な仕事ということで若者が集まらないということです。高所恐怖症な方にはとんでもない仕事なのです。知り合いの現場をやっている方が言ってみえました。「昔は元気な子がとびになってくれたが今はそんな元気な子がいなくなった」と。
給料はうなぎ登りでむしろ取り合いの状態になっているそうです。会社の方も途中で給料の高いところに引っ張られないか心配されているところもあるとテレビで放送されていました。
さて、生徒諸君、職場体験で多くの職種を学びますが、しかし、そこには出てないというか体験さえできない厳しい仕事「とび」もあることを知っていてください。
個人的に何故か応援したくなるのは教師だからでしょうか。