学校日記

ここにもあった東日本大震災の悲しい話 箱根駅伝より

公開日
2015/01/04
更新日
2015/01/04

校長室から

箱根駅伝優勝した青山学院大8区の高橋宗司(4年)選手が一昨年以来2年ぶり2度目の区間賞を取りました。1時間5分31秒の快走で最後の箱根に花を添え、「最高としか言えない」と喜びを口にした。
テレビで知ったのですが実は、高橋選手は東日本大震災で姉の沙織さん(享年22)が亡くなっていたんですね。
高橋宗司選手は宮城県利府高校の出身です。震災当日の3月11日に姉の沙織さんからメールがあり、宮城県東松島市の実家の姉の部屋のめちゃくちゃになった写真が添付されており、「こんなに散らかった」とのメールが・・・。

当時、青山学院大に入学が決まり、すでに大学の寮に入っていた高橋さんは、とりあえずは無事だということに安心したらしいのですが、その後、両親から「沙織と連絡がつかない」との連絡が入ります。そして悲しいかな、数日後、海岸線から近かった自宅のそばで沙織さんの遺体が発見されます。

昨日の優勝後の続報番組でもお姉さんとの家族の写真をテレビで見ることができましたが、高橋選手も「お姉ちゃんがいたから、陸上を始めた」と話されているように沙織さんも宮城県多賀城高校で中距離選手として東北大会にも出場した陸上選手だったそうです。姉、沙織さんに「走ることが好きなんだから陸上をやれば・・・」と勧められた陸上だったそうです。

箱根駅伝が大好きだった沙織さん、宗司さんは「走っていれば全てのことは忘れられる」と練習に取り組み、2年前の箱根駅伝で区間賞、そして今年は優勝に導く二度目の区間賞。お母さんは沿道の姉の写真をもって応援してみえました。宗司さんは姉のことはあまり口にしないそうです。でも箱根を走ることで姉さんに何か伝えたっかたのではないでしょうか。