南宮大社で会った教え子より
- 公開日
- 2015/02/10
- 更新日
- 2015/02/10
校長室から
南宮大社は岐阜の垂井町にある交通安全祈願で有名な神社です。毎日、多くの参拝客で混み合っています。
20年くらい前の話です。車のお守りを買いに南宮大社に出かけました。屋台が狭しと並んでいました。昔からこんな光景は何故か胸が踊ります。
歩いていると、屋台の中から「先生!」と声をかけてくれた若者がいました。振り向くと中学時代、よく叱った生徒の一人でした。授業も受けず、走りまわり、相手をしてもらえないと悪いことをする。どれほど叱ったかわかりません。
「先生、お好み焼きもっていってください」と彼はパックに2つのお好みを入れ、手際よく、緑の紙に包んでくれました。中学校を卒業して多くのこと経験したんでしょう。敬語もしっかり覚えました。『変わったな』とすぐわかりました。何より彼が私を憎んでいないことが嬉しかったです。「先生は忘れないよ」と言ってくれ、中学時代の出来事が次から次へと思い出されました。
社会は人を丸くします。社会というより仕事でしょうか。人は金もらわないと生きていけません。金をもらうには嫌なことでも耐えていかなくてはいけません。「授業が嫌だ」と、言う生徒もいるかもしれませんが、いつか、どこかでこの耐えると言うことを学ばなければならないのです。それはどんな世界でもそうです。「授業が嫌だ」『何を甘いこと言ってる』と一蹴(いっしゅう)したくなります。授業ほど楽なことはない。社会人の結論です。
※写真は南宮大社の屋台です。