内村航平選手のお母さんの言葉
- 公開日
- 2015/11/04
- 更新日
- 2015/11/04
校長室から
11月2日のテレビで興味深い番組が放送されていました。体操の世界選手権で3冠を達成した内村航平選手のお母さん、周子さんが「しくじり先生 俺みたいになるな!!3時間SP」に出演されていました。いつも大会になるとかけつけてみえた魅力あるお母さんで興味もって観させていただきました。
周子さんは「子離れできず息子に嫌われちゃった先生」として登場されたのです。内村選手が大好きで、溺愛するあまりの過剰な応援ぶりなどを紹介されていました。
でも内村選手はそんな母親に成長すると共に徐々に距離を取っていくのです。そして高校進学にいたり、家を出ることとなったのです。それが母親の周子さんにとっては辛(つら)かったようです。お母さん、大反対するのです。でも内村選手の決意は固く、家を出てしまうのです。母さん、毎日のように連絡を取るのです。けれど、彼からはあまり返事もこなかったようです。ある日、決心するのです。『子離れしないと』そう思い、3ヶ月連絡を取るのをやめたそうです。
そして、子離れを決意して3カ月間、一切連絡をとらずに耐え続けると、大会で久々に会った際には内村選手から手を振ってくれたそうです。そしてロンドン五輪の個人総合で金メダルを獲得した際には、表彰式後「真っ先に近寄ってきて、花束を投げてくれた」と振り返り、涙を浮かべてみえました。このシーンはテレビで放映されていて多くの方が観られたと思います。
今になってテレビを通してその時の感想を言われたのが印象的でした。「私は正直言って、金メダルがうれしかったわけでもなく、花束がうれしかったわけでもなく、6種目生きて終わってくれて良かったなと。ケガしてとかでなく、立派に6種目終わってくれて、そして私にとっては生きていてくれることが一番の喜び」と周子さん。これには親心がよくわかり、じーんときました。
「子供には、なんでも手を差し伸べるのではなく、見守る勇気。子供のことを見守りながら、大事に大事に温かく遠くから眺めていくのが本当の親なのかなと気づきました」と最後に言われました。保護者の皆様にも伝えたい言葉でした。