学校日記

糟谷悟(かすやさとる)選手【トヨタ紡織】、人に勇気を与え復活

公開日
2016/01/03
更新日
2016/01/03

校長室から

糟谷悟(かすやさとる)選手を紹介します。糟谷選手は愛知県出身の長距離ランナーです。高校は中京大中京高校、大学は駒沢大学で、大活躍をした選手でした。箱根駅伝の活躍を勲章に鳴り物入りで2006年トヨタ紡織陸上部に入部しました。この会社でも大活躍して順風満帆(じゅんぷうまんぱん)な日々を送っていたのです。ところが、2013年に彼を待っていたのは悪性リンパ腫、いわゆるリンパ組織内の細胞が悪性化し全身の臓器を侵していってしまうガンでした。

糟谷選手は8時間の大手術をし、手術も成功するのですが、その後6か月間抗がん剤治療を行うなど、食べ物が喉を通らなかったり、動けない日もあったそうです。

その時、病床で糟谷選手が思い出されたのは世界陸上でのジャマイカ代表ノブレーン・ウィリアムズ・ミルズ選手でした。彼女は、乳がんを宣告されながら、2012年オリンピックに出場、その3日後に手術をし、さらに2013年1月にも手術、そして8月の世界陸上に選手として何事もなかったように選手として登場していたのです。

糟谷選手はこの選手の活躍が人生の支えになったようで『よし、俺も復活するぞ』と強い気持ちになられたそうです。

そして、過酷なリハビリを経て、2016年1月1日行われたニューイヤー駅伝に選手として戻って来られたのです。糟谷選手は「僕を初めて見た人が笑顔になってくれれば、復帰して良かったと思う」と糟谷選手はコメントされてます。

テレビでも紹介されていましたが、本当に全国で同じ病気で悩んでいる方に勇気を与える走りとなりました。心より拍手をおくりたいと思いました。