田舎の家に思う
- 公開日
- 2016/02/07
- 更新日
- 2016/02/07
校長室から
今日は家について書いてみます。我が家は典型的な田舎の家です。
田舎の家ってパターンが決まっているのです。まず大きな仏壇があるのです。大抵の家は一畳は使ってます。仏間というものです。祖先様を敬(うやま)う気持ちがこの仏壇となって表れているという感じです。常に、お花を添えるのです。お仏飯もご飯を炊くたびに一番最初にお供(そな)えにいきます。そうそう、花は買ってくると高いので、畑でど〜んと育ててみえる家庭、多いです。我が家は造花にして、お盆や正月だけは生花を入れていますが、罰(ばち)が当たらないように、いつもどこかで祖先様を思い出しています。
それと、その仏間のある部屋に必ずと言っていいほど写真(遺影)が飾ってあります。亡くなられた方々の写真です。多い家ですと、6人くらい並んでみえます。昔、外国の友達が家に泊まりに来た時、この写真がえらく不気味と言っていました。「みんなが僕を見てる」と。確かにこんな部屋では寝られないかもしれません。
そうそう、田舎の家には、もっと典型的な特徴がありました。田舎は南側の部屋は使わずに空けておくのです。一番暖かい部屋を法事やご住職様のお参りのために空けておくのです。さらには家で法事ができるように二部屋続きになるようになっているのです。
このように家の作りが仏事と関連しているのです。
でも思うのです。これはいつまで続くのでしょうか。多くの事が急に変わろうとしている昨今です。仏壇も小型化が進み、通信販売では仏壇ミニというものを1万円位から売っています。また写真も飾るような部屋もないですし、部屋との調和を考えたなら、ご先祖様、ごめんなさいという感じでしょうか。なにより今の新築の家は仏間も小さくなり、ない家もあります。法事は家では一切、行わない家も増えました。
そうそう、大切なのはいつも祖先の方を思い出してあげることと、ある住職様から聞いたことがあります。これはみなさんにお伝えします。
※写真は田舎の家のつくりです