校長です・・・、校長です 852 【手袋で思い出す彼女】
- 公開日
- 2016/11/17
- 更新日
- 2016/11/17
校長室から
校長です。手袋の時季になってきました。
校長です。手袋で思い出す人がいます。
校長です。高校3年の時付き合っていた彼女です。
校長です。英語の課題を見せてあげて、お礼にと手紙くれたのです。
校長です。その中で『手形を取って送ってね』と書いてありました。
校長です。セーターなど自分で編む彼女でした。
校長です。手袋を編んでくれるんだとすぐわかりました。
校長です。手を置いて、手の周りを鉛筆で縁取ります。
校長です。なんかでかい手形ができました。
校長です。そのまま彼女に送ったのです。
校長です。頂いたのは指が半分ばかり折れる手袋でした。
校長です。でも大切に大切に使いました。
校長です。でも、入試の前にさよならでした。
校長です。突然、彼女からさよなら言われたのです。
校長です。逃げるように東京に出ました。
校長です。もう何もかもどうでもよくなりました。
校長です。自暴自棄の日々が続きました。
校長です。しかし、夢をつないだのは一つの約束でした。
校長です。付き合っている時、彼女に聞かれたんです。
校長です。「将来、何になるの?」と。
校長です。「先生になる」と答えたんです。
校長です。「いい先生になると思う」
校長です。「絶対、先生になってね」と彼女言ってくれたんです。
校長です。その会話だけが妙に残ったんです。
校長です。異性は自分をダメにもするし、成長もさせるものです。
校長です。手袋の時季に思い出す彼女です。
校長です・・・、校長です。