見てしまった、白い杖(つえ)が人に触れる時
- 公開日
- 2017/01/19
- 更新日
- 2017/01/20
校長室から
一宮駅のバスターミナルで待っている時の話です。宮田本郷行きを列になって待っていました。その日は急な大雪で待つ人がいつもの何倍もいたと思います。丁度、一列に綺麗に並んでいたのですが、それはバスから降りてくる線でもあったのです。と、言うことは点字ブロックの上に綺麗にならんでいたんです。そこへどこからか白い杖を付いた若い女性が現れたのでした。
みんな、前から譲って彼女の進路を妨げないようにしました。ところが、女子高校生の一人がスマホに目がいっていたのでしょうか、その場にズーッと居座る形になってしまったんです。『あ!』と思った瞬間でした。盲目の彼女の白い杖は女子高生と当たりました。その時の盲目の彼女の顔は驚いたという表現ではできない、強(し)いて言うならば恐怖に満ちた顔に変わりました。
何も言わずに女子高生はすぐ移動しました。これだけの出来事ですが驚いた盲目の彼女の顔が忘れられません。
反省点は黄色線に自然と並んでしまうように配置された線の位置です。バスへの乗車口ど真ん中という感じです。もうひとつは並んでしまった我々の認識不足、三つめはぶつかって何も言わなかった彼女の態度でしょうか。四つめは周りの大人が盲目の彼女に説明してあげたり、ぶつかった生徒に「ごめんね」と言うようにうながしてあげれたなら良かったと思っています。
朝から申し訳ないことをしてしまったと罪意識が消えませんでした。皆さんには同じ失敗をしていただきたくないと思い書かせて頂きました。ハンディをもって一生懸命生きてる方には「気をつけいってください」など常に優しい声をかけることも忘れてはいけません。
追伸、駐輪場から点字ブロックにはみ出た自転車などはいい訳もできません。