びわの花
- 公開日
- 2019/12/14
- 更新日
- 2019/12/14
校庭の自然
ビワの学名は「Eriobotrya」
ギリシャ語の“産毛(erion)”と“ブドウ(botrys)”を合わせた造語で,ビワの実が白い軟らかい毛に覆われ,枝先に固まって鈴なりに実る姿が,ブドウのように見えることから付いた名前です。
この産毛のような毛はビワの特徴で,葉の裏側も,花の蕾も,びっしりと細かい毛に覆われています。
花の季節には,枝先のほうに,産毛に包まれた蕾が,やはりびっしりと固まって付きます。蕾が割れて,ミルクのような黄白色の5弁の花が開き始めると,やさしい香りが周囲に漂います。
花は初冬の季語
植物のビワと聞くと,初夏を知らせる旬の果物を想像する人がほとんどでしょう。ビワの花を思い浮かべられる人は稀かと思います。が,実がなるからには,ちゃんとその前に花も咲いています。
ビワの木には,11月から暮れにかけ,枝の先のほうに白い小さな花が固まって咲きます。俳句の世界では,「枇杷の花」「枇杷咲く」などの表現は,暦の立冬から大雪の頃(だいたい11/8〜12/7くらい)を表す季語とされています。
産毛のような蕾の中から顔を出す香しい花