学校日記

修学旅行【2日目】 23

公開日
2014/05/27
更新日
2014/05/27

6年

なぜこんなに大きい仏像を造る必要があったのでしょうか?

仏教が発祥したインド内において巨大な仏像(10m以上)が造られた例は殆どありません。

仏教が伝わっていった周辺地域、シルクロードの東西交易路に沿った中央アジアなどで、交易の経済的な繁栄によって富を得た王侯貴族らが、巨大仏像を造る願主となり、弥勒信仰とあいまって多くの巨大仏が造られました。

中国においては、5世紀頃から皇帝らが願主となって多くの巨大な弥勒仏や盧舎那仏が造られました。

『華厳經』には、盧舎那仏は宇宙そのものであることが説かれていますが、「十」という数字が宇宙に拡大出来る特別の数字であることから、仏像の基本寸法である丈六(じょうろく)を十倍したものと考えられます。

つまり、寸法としては15mと限りがありますが、内容としては無限大の宇宙的寸法と言えるでしょうか。

奈良時代、東大寺の前身寺院である羂索堂において、3年間みっちりと『華厳經』の講義が行なわれたのもそこに意義があるわけです。

■華厳宗大本山東大寺公式ホームページより
 http://www.todaiji.or.jp/