学校日記

修学旅行【2日目】15

公開日
2017/06/14
更新日
2017/06/14

6年

東大寺大仏殿です。

なぜこんなに大きい仏像を造る必要があったのでしょうか?

仏教が発祥したインド内において巨大な仏像(10m以上)が造られた例はほとんどありません。

仏教が伝わっていった周辺地域、シルクロードの東西交易路に沿った中央アジアなどで、交易の経済的な繁栄によって富を得た王侯貴族らが、巨大仏像を造る願主となり、弥勒信仰とあいまって多くの巨大仏が造られました。

中国においては、5世紀頃から皇帝らが願主となって多くの巨大な弥勒仏や盧舎那仏(るしゃなぶつ)が造られました。

『華厳經』(けごんぎょう)には、盧舎那仏は宇宙そのものであることが説かれていますが、「十」という数字が宇宙に拡大出来る特別の数字であることから、仏像の基本寸法である丈六(じょうろく)を十倍したものと考えられます。

つまり、寸法としては15mと限りがありますが、内容としては無限大の宇宙的寸法と言えるでしょうか。

奈良時代、東大寺の前身寺院である羂索堂(けんさくどう)において、3年間みっちりと『華厳經』の講義が行なわれたのもそこに意義があるわけです。

華厳宗大本山東大寺公式HPより引用

現在、回廊の工事をしているため、いつもは通らない「中門」を通って、大仏殿正面にでます。これまた、貴重な体験となりました。ある意味、ラッキーです!