紅葉(コウヨウ)と紅葉(モミジ)
- 公開日
- 2018/12/15
- 更新日
- 2018/12/15
校庭の自然
運動場の西側に「もみじ」が美しく紅葉しています。玄関前の「もみじ」は,まだまだですね。
■紅葉(コウヨウ)と紅葉(モミジ)の違いは?
同じ漢字を書きますが意味は違います。
「紅葉(コウヨウ)」と言う場合は秋に野山の木々(落葉樹)が冬に備えて落葉する前に紅や黄色に葉の色が変わること、変わった状態を総称して言います。
黄色く色づくのを黄葉(コウヨウ)とも言いますが、おじさんは黄葉も含んだものを広い意味での紅葉(コウヨウ)とします。これが定説です。
* 広い意味での紅葉=紅葉+黄葉+その他の橙色なども含む。
* 狭い意味の紅葉=紅葉、木の葉っぱが紅くなること。紅くなった状態。
■「紅葉(モミジ)」と言うのは広い意味の紅葉(コウヨウ)の中でひときわ紅色の目立つ(黄葉ではなく)狭い意味の紅葉の仲間で、カエデの仲間を総称して言います。これは広い意味での紅葉(モミジ)です。
更に狭い意味でのいわゆる「モミジ」はカエデの中の特定なやつをさします。カエデの中でも葉の切れこみの深い赤ちゃんの手のようなイロハモミジの仲間は葉が大変美しく好まれ、鑑賞されたところから人の手を広げた形の葉を代表して「モミジ」と呼ばれるようになったそうです。
■モミジとカエデの違いは?
植物分類上ではカエデとモミジは区別はしません。
植物学的にはモミジもカエデも「カエデ」と言い、どちらも分類上カエデ科のカエデ属の植物です。モミジという科や属はありません。
一般的には上述のとおりカエデの仲間の特にきれいな仲間(子供の手のような葉の形のやつ)をモミジと区別して呼んでいます。
又、園芸上や盆栽の世界では葉の切れこみ数、切れこみ具合によって明確に区別しています。
イロハモミジ、ヤマモミジ、オオモミジなど葉が5つ以上に切れ込んで掌状のものをモミジと呼び、それ以外のトウカエデ(切れ込みが3つのもの)などをカエデと呼んでいます。
■モミジは日本独自のもの?
カエデは世界に幅広く散らばっていますが、モミジとして親しまれているカエデは中国や朝鮮半島に数種の自生があるのみで、それ以外は日本列島にあり、わが国はカエデ科植物の宝庫と言ってもよいのです。モミジと呼ばれるカエデは日本の秋をまさに代表する植物です。(もみじを見るとああ、日本人に生まれて良かったなとしみじみ思うわけです。)
カナダの国旗の模様のやつはモミジとは言わずカエデ(英語でメープル)ですね。
Web:『紅葉(コウヨウ)と紅葉(モミジ)、カエデとモミジの違いは?』より