続 時代の先を読む力
- 公開日
- 2015/04/05
- 更新日
- 2015/04/05
校長日記
愛知県の製造品出荷額は40兆円を越え、36年連続全国第1位です。しかも2位以下を大きく引き離して・・・。
これには、犬山祭が関係しているとしたら?
昨晩、犬山祭へ行って来ました。
ご存じのように、犬山祭は、針綱神社の祭礼です。
1635年(寛永12年)犬山城主・成瀬隼人公の奨励で始まったといわれていますが、当時は車山(やま)のない小規模なものでした。
この車山は、18世紀中頃までにどの町にもできたといわれていますので、おそらく1730年に第七代尾張藩主となった徳川宗春の影響が考えられます。
それもそのはず。成瀬家は尾張徳川家の御附家老だからです。
当時は、享保の改革で有名な吉宗の緊縮財政政策。ぜいたくを戒め、みずから質素倹約に努めました。
それに対抗したのが、第7代尾張藩主 徳川宗春です。
積極経済で景気回復、産業振興に務めました。
Wikipediaの「宗春の特異な政策」には次のように書かれています。引用します。
・形式よりも中身を大切にした(例:仁・「まこと」を重視する 温知政要・條々二十一箇条 等)
・意味のある祭りを盛んにし、奨励した(例:東照宮祭・名古屋祇園祭(天王)・盆踊り 等)
・人道に反する祭りは禁止した(例:梁川の正月の水掛け、国府宮の裸祭厄男 等)
・奪い合うことや義に合わぬことを禁止した(例:條々二十一箇条 等)
・自分の身にあった遊びは大切であるとした(例:遊廓・芝居・見世物 等)
・法律や規制は少ないほうが良いとした(例:規制緩和 温知政要・條々二十一箇条 等)
・簡単なミスの訴状等の書類を差し戻さず受け入れるように指示した(例:條々二十一箇条 等)
・衣服・家・持ち物等は禁制のある物以外は自由にした(例:條々二十一箇条 等)
・ファッションリーダーを自ら担った(例:申楽(能・狂言)・歌舞伎・朝鮮通信使等の衣装 等)
・心を込めた贈答・饗応を大切にした(例:條々二十一箇条 等)
・庶民と上級藩士が出会う場を提供した(例:御下屋敷や市谷邸のお披露目 等)
・商人との対話を積極的にした(例:岐阜巡行・乾御殿や御下屋敷滞在時)
・六斎市の奨励(歴代藩主の中で、許可した例が突出して多い)
・庶民が喜ぶことをした(例:奴振り・白牛・漆黒の馬と衣装・派手な衣装)
・社会的な弱者を大切にした(例:女性・子ども・身分の低い者の保護)
・死刑をしなかった
・マニフェストであり家訓でもある『温知政要』を執筆し、上級家臣に配布した
いかがですか?
この時代にしてはすごい政策だと思いませんか?
特に「意味のある祭りを盛んにし、奨励した」で、享保の改革で職をなくした多くのからくり人形師、宮大工等の職人が尾張に集まってきたのです。
それが今の産業にどんな関係が?
長くなってきましたね。続きは明日・・・