【校長日記】 平城京歴史館で考える
- 公開日
- 2015/05/15
- 更新日
- 2015/05/15
校長日記
法隆寺を定時に出て、名阪を通って帰路につきます。
この間で、振り返って見ます。
今回、私が初めて訪れたのは、平城京歴史館です。
平城京歴史館で、平城京AVシアターを見ていて思いました。
仏教はもちろん、平城京そのものが、大陸の文化をほとんど丸ごと取り入れてできたことを再認識したことです。
それは、建築物、彫像といった物質的なものもあれば、制度、考え方といった精神的なものもあります。
当時の日本の制度の大部分は、大陸から授かったものなのです。
もちろん、意欲的に吸収した当時の日本人は素晴らしい。
それを踏まえて儒教的に言えば、大陸が兄あるいは親、日本が弟あるいは子と例える人もいるのです。
「そんなことは誰でも知っているよ。」という声が聞こえてきそうです。
しかし、今の日本人は、それを忘れているのではないかと思うのです。
少なくとも、私は忘れていました。
今、書店に行くと、数多くの「嫌中論」「嫌韓論」のような本が販売されています。
確かに、今の中国、韓国、北朝鮮との間には問題はあります。
拉致問題みたいにとんでもないものもあります。
しかし、同じようなDNAを持っている国であることを前提に、親戚であり、仲間であることを心に留めて外交を進めるべきだと思うのです。
「遠くの親戚より近くの他人」と言います。
日本の近くに、親戚がいたことを忘れてはなりません。
お互いに・・・。

