学校日記

【校長日記】 AEDは何のためにするの?

公開日
2015/05/22
更新日
2015/05/22

校長日記

昨日、消防署の方をお招きし、救命救急法の実習を行いました。
内容は、心臓マッサージとAEDの使い方です。
毎年行っているものですが、新たな発見がありました。

発見1
 
人工呼吸より心臓マッサージ 
過去に行っていた人工呼吸の実習はもう行いません。

次の記事をご覧ください。
最近の研究では、成人の場合、一般の人が心臓マッサージと人工呼吸の両方を行った場合の救命率よりも、心臓マッサージだけを行ったときの救命率のほうが同じかやや高いことや、心臓マッサージによって心室の細胞が元気になり、AEDが効きやすくなることなども明らかにされています。
 http://www.jhf.or.jp/aed/massage.html より

人工呼吸は感染症が伝染する可能性もありますが、心臓マッサージのみでも酸素を送ることができるのです。

発見2

AEDは心臓を止めるためにある 

こう書くと驚かれるかも知れません。

人が倒れて意識を失った場合、心臓が「心室細動」という不整脈を起こしている可能性があります。
心室細動の間は、血液が全身に送られず、死に至る可能性が高いのです。
AED(自動体外式除細動器)は、心臓を正常に動かすというよりは、むしろ、「心室細動」を電気ショックにより止めるためにあるのです。
だからこそ、心臓マッサージとセットになるのです。

もちろん、AEDのみで、心室細動が止まり、正常に戻ることもありますが、戻るかどうかはわかりません。

それよりも、心臓マッサージがメインで、心室細動を止めるためにAEDを使うと考えた方がよいのです。

参考 日本心臓財団 http://www.jhf.or.jp/aed/saido.html