学校日記

【校長日記】 江戸時代の「石(こく)」の意味は?−1−

公開日
2015/07/18
更新日
2015/07/18

校長日記

夏季休業中は、毎日、社会科に関する話題をお届けします。
お役に立てるかどうかわかりませんが、おつきあいいただければ幸いです。


「生駒氏1500石」といいます。

しかし、「江戸時代の何万石の石の意味がよく分かりません。」

生徒からよくもらった質問です。そうですよね。
私もよく分かりませんでした。
なぜなら、「石(こく)」はいろいろな使われ方をするからです。

しかし、「石」を知ることは、日本を知ることにつながります。
ここで、改めて「石」について考えてみたいと思います。

「石」の前に、当時の単位がどのようにして決まったかについて知る必要があります。
井沢元彦氏の『逆説の日本史』によれば、次のようになります。

【 容 積 】

今の私たちにはリットルが身近ですが、もともとは合(180ミリリットル)、升(1.8リットル)を使っていました。
ここから「米」が登場するのです。

日本人が1回に食べるお米の量を1合 としたのです。

すなわち、
日本人が1日に食べるお米の量=3合

昔は3食ともお米で、肉体労働。しかもおかずは少ないので、お米の消費は今より多いのです。また、基本的に玄米の量なので、精米すると体積は減ります。

1年で約1000合=100升=10斗=1石

牛乳パック180本分の容積が1石です。
下の写真が一斗缶。これが10本分が1石なのです。

すなわち、一人の人間が1年間で食べるお米の量が1石なのです。

これは、米俵2.5俵分に相当します。

これは、これからいろいろなことを考える基礎となりますのでよく覚えておいてください。

明日に続きます。