学校日記

【校長日記】 色丹島訪問記 −3−

公開日
2015/07/20
更新日
2015/07/20

校長日記

北方四島交流訪問事業(教育関係者・青少年)の一員として、色丹島へ訪問した報告の3回目です。

今日は海の日。「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」ことが趣旨だそうです。
それにふさわしい話題です。

色丹島訪問前に、納沙布岬で、北方館・望郷の家 を見学しました。

ラッキーなことに、この時期にはめずらしく、水晶島などの歯舞群島が肉眼ではっきりと見えました。

望遠鏡では、ロシア警備隊の監視所や貝殻島灯台もきれいに見えました。
現実に目にすると、近さがわかります。

納沙布岬は、気温14度。
初冬の服装の人もいました。
地理の授業で教える「やませ」の真っ最中です。身をもって体験しました。

この館長・小田島さんがすごい人でした。
いろいろな細かい数字が、全て頭に入っているのです。何を質問しても即答です。
印象に残ったのは次の話です。

今のところ、北方四島へ渡る方法は3つしかありません。
何だと思いますか?

一つは、北方四島の墓参り です。1964年に第1回が行われ、1975年までに8回行われました。10年間の中断を経て、1986年に再開されました。

二つ目は、元島民と家族が訪れる自由訪問 です。1998年(平成10年)11月、モスクワでの日露首脳会談後のモスクワ宣言で、元島民とその家族による北方四島への自由訪問が合意されました。

そして、あと一つ。今回の北方四島交流事業 です。

この3つが、日露政府間で特例として認められた3つの枠組みなのです。
そこで利用される船が、えとぴりか
このあと乗船します。

あれ?ロシア本土にビザで入国し、回ればいいのでは?
それはだめです
それは、北方四島はロシア領土といっているようなものです。

この北方四島交流事業が、いかに貴重な機会かがわかります。

まだまだ「近くて遠い国」なのです。

大切にしなければと思います。

いよいよ乗船します。