【校長日記】 アメリカ合州国?
- 公開日
- 2015/07/30
- 更新日
- 2015/07/30
校長日記
夏休み中は、社会科に関係のある雑学を紹介しています。
以前、布袋中学校時代に、生徒から次の質問をもらいました。
Q テストで「アメリカ合州国」と書いてバツになりました。United States of America の“state”は州なので、合州国でも正しいと思いますが・・・。
ドキッとしました。
これは鋭い質問です。英語の国名を根拠に質問されるとは思ってもいませんでした。
連邦制をとっているアメリカは、各州(state)の自治が大きく認められており、合州国でもイメージとしては理解できます。
しかし、「合衆」というのはもとは漢語で、「共和」つまり合議制を意味する言葉です。「協力し合う」という意味でもあります。
そのため、「アメリカ合衆国」とは「共和制度の国家アメリカ」「民主政治のアメリカ国」という意味で名づけられたのです。
白川静『字通』平凡社では、【合衆】衆人を結合する。
諸橋轍次『大漢和辭典』大修館書店でも、【合衆】衆人を寄せ集める。衆人を結合する。衆人を和合させる。
とあります。
歴史的には、1854年調印の日米和親条約で亜米利加合衆国 の名称が使用されました。
やはり、理由があるのですね。
それでは、州によって何が違う?
例えば、24州ではギャンブルは合法、26州では禁止されています。
税制も異なり、売上税(日本の消費税)も7%の州もあれば、制度がない州も。
たばこ税も、150%州もあれば、わずか1.4%の州までありばらばらです。
マリファナの使用でさえ、カリフォルニア州やアラスカ州では合法化されています。
アメリカの「州」は、独立国家なのです。
画像出典:blog.nihon-syakai.net