カンボジアのこどもたち−最終回−
- 公開日
- 2017/08/10
- 更新日
- 2017/08/10
社会科お役立ち情報
カンボジアのこどもたちの様子を紹介しています。
私のブログ「あなたも社楽人」では、アンコール遺跡関係の記事を載せています。
併せてご覧ください。 http://blog.goo.ne.jp/syaraku0812
今日は、8回目、最終回です。
(写真上)
アンコール・ワットの前のお坊さんです。
ご覧のように子どももいます。
カンボジアの仏教は、スリランカやタイ、ミャンマーと同じく上座部仏教 。
これに対して、中国や日本が大乗仏教です。
乱暴な言い方をすれば、在家で修行をし、戒律も比較的緩く、多くの人を救おうとする大乗仏教に対して、出家して厳しい修行を積んだ僧侶だけがさとりを開き救われるというのが上座部仏教です。
ただし、一般的には、出家も還俗も自由で、このために短期出家の制度があるのです。
多くは、未成年のときに一度、成人となったときにさらに一度は出家するのが基本です。
この子どもたちの僧も同様で、特に成人前に出家をすることを「得度式」といいます。
これまで育ててきてくれた父母に感謝し、自分は仏の子になりますという誓う儀式です。
上座部仏教では、一般的に、人生の中でも最も晴れやかな儀式であり、仏教徒にとっては結婚式よりも得度式のほうがより重要なイベントと考えられています。
かつての「元服」の感覚に近いかもしれません。
お金がないと無縁の世界でしょう。
(写真中)
子ども病院です。
カンボジアでは16歳までは医療費が無料だそうです。
しかし、高額所得者は、有料の質の高い医療を希望するそうです。
ポル・ポト時代、医師や看護士は皆殺しにされ、生き残った医師は全国で20人ほどといわれています。
多くは、子どもが注射をしたり、手術をしたりして、より病状を悪化させていたのでした。
その後、医療制度は進んできましたが、公立病院の給料は安く、質の高い医療は難しいと聞きました。
このあたりは、ガイドさんとしては言いづらかったのでしょう。かなり言葉を濁していました。
ちなみに、日本の医師はドイツ語を使いますが、カンボジアの医師はフランス語だそうです。旧主国の影響は大きいですね。
(写真下)
街中で見かけた子です。
学校の制服を着ていますが、裸足です。
屈託のない笑顔を見せてくれました。
以上で、「カンボジアのこどもたち」シリーズは終了しますが、何をいいたかったのかというと、日本の子どもは恵まれている ということです。
しかし、それだから幸せとは限らない とも・・・。
カンボジアの子は、貧しいけど一生懸命に生きているという感じがするのです。
はじけるような笑顔を見せてくれました。
その笑顔を見ると、「貧しくて可哀想」なんて思えません。
群れで遊んでいる姿を見ると、羨ましさすら感じます。
きっと50年前の日本も同じではなかったのではないでしょうか。
日本全体が、高度経済成長という夢に向かって、活力がありました。
カンボジアは、やっと発展途上国に名乗りを上げたぐらいの位置です。
しかし、シェムリアップの夜の活気は、少し前の中国と似ています。
きっと、何年か後には、タイやベトナムに続いて経済が成長するのではないかと思います。
それには、やはり教育制度の遅れが残念です。
基本的に、敬虔な仏教徒で、まじめな人たちです。
ふ教育の普及・浸透が、明日のカンボジアの創造に繋がるのです。