【校長日記】 授業参観レポート −2−
- 公開日
- 2015/10/04
- 更新日
- 2015/10/04
校長日記
一昨日、愛知教育大学附属名古屋中学校へ行って来ました。
2時間目の授業は、1年生社会科の授業です。
追究課題は、
アジア州の中で、今後最も成長し続ける地域はどこか
これまでの学習から、実質的には、東アジア、東南アジア、南アジアの中で、今後最も成長し続ける地域はどこか という課題になります。
「今後」とはいつのことか?「成長し続ける」とはいつまでのこと?
この定義によりますが、みなさんは、どこが成長を続けると思いますか?
主な国を挙げると、
東アジア:日本・中国・韓国・(台湾)
東南アジア:タイ・マレーシア・インドネシア・シンガポール・ベトナム・ミャンマー・カンボジア・ラオス
南アジア:インド、スリランカ、ネパール、パキスタン、バングラデシュ、ブータン
生徒は、各グループごとに、東アジア、東南アジア、南アジアに分かれて調べていました。
これらを「切り口」と言っていましたが、むしろ調査対象です。
生徒はそれぞれ考えを述べていました。レベルはかなり高度です。
私が考える視点は次のものです。ちょっと多すぎますか?
人口増加率 資源 産業 教育・技術革新 国際協力 インフラ 資本
私見ですが、東アジアはすでに発展しています。今後成長し続けるのは容易なことではありません。
しかも、人口減少社会。労働人口も、市場も減り続けていきます。さらに、人件費の高さが足を引っ張ります。
そうなると、南アジアに注目です。
今の人口はすでに17億人ですが、2050年には22億人にまで増大すると思われます。
まだまだ生活レベルは低く、のびしろが大きい分だけ、成長率も維持できるでしょう。
しかも、インド数学を使いこなしているインド人は、理数系にきわめて強い。楽しみです。
これに対して、東アジアの人口は現在15億人。この先は減っていく一方です。
のびしろが少ない分だけ不利です。
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というわけで、中学校1年生の授業でも、大人でも十分勉強になります。
これは、それだけよいネタであることの表れです。
附属中学校の先生方の、ますますのご活躍を応援します。
一緒に考えていただいた方、ありがとうございました。