【校長日記】 管内合同演奏会
- 公開日
- 2016/07/30
- 更新日
- 2016/07/30
校長日記
昨日は、丹葉管内15校の吹奏楽部による合同演奏会が開催されました。
そこに講師として招かれましたので、それぞれに、講評を書いてお渡しをしました。
最後に、指導・講評の時間があり、次のようなことをスピーチしました。
(いつものようにアドリブですので、細かいところは曖昧です。)
(前略)
今日は、練習に何十時間もかけたコンクールの曲と、みんなを楽しませる曲を演奏していただきました。
そのどちらも音楽なのです。どちらもありなのです。その両方の曲について、何か話せないかなと考えていました。
今朝、ピアニストの中村紘子さんが亡くなったというニュースが流れました。日本一のピアニストです。
私も何回か演奏を聴いたり、講演を聴いたりしました。
彼女は、ショパン・ピアノコンクールやチャイコフスキー・ピアノコンクールなどの審査員をしています。「審査で、何を聴いているのですか?」と質問をしました。
彼女はこう答えたのです。
「みんなじょうずです。譜面どおりきちんと弾ける人ばかりです。
でも、その作品で何をいいたいのか、演奏で何を表現したいのかが伝わってくるかどうか
を評価します。
楽譜という記号をどう表現するのか、みんなで考えてほしいのです。
今日の演奏で印象的なものがありました。
犬山中学校の演奏です。「波の通り道」は10年ほど前につくられ、何度も聞きましたが、私には作曲者の酒井 格さんが何をいいたいのか分からなかったのです。
でも、今回犬山中学校の演奏を聴いて初めて分かりました。それは、スコアを読み込んで、「ここはこのパートを出して」などと、意図的・計画的に曲が設計してあったのです。やっと、絵として像が浮かび上がってきました。
そしてもう一つ。中村紘子さんの言葉です。
「バレリーナや体操選手は筋肉労働者ですが、ピアニストも同じです。一日休むと筋肉が一日衰えます。
しかも、耳も感性も衰えるのです。」
私たち、音楽をやろうとするものには、「感性」が大切なのです。
そのためには、いろんな音楽をたくさん聴くことです。
また、その音楽を心の中でふりかえるのです。そのイメージトレーニングでも感性が養えるのです。・・・・・ 後は略します。
中村紘子さんのご冥福をお祈りします。
写真は、各校のHPからお借りしました。