命令書「日本教育制度の対する管理政策」への回答書
- 公開日
- 2018/08/14
- 更新日
- 2018/08/14
布袋の歴史
連合国軍司令部よりの指令に関する報告を紹介します。
命令書「日本教育制度の対する管理政策」
実施事項
Aa 命令書受領当日職員常会を開き、文意並びに精神の遵奉実践について徹底する。
b 命令書の主旨を知らしめるため全児童に訓話を行う。(昭和20年11月16日)
B 全職員について軍国主義、極端なる国家主義的思想の調査をする
本校にその該当者なし(昭和20年10月5日)
C 本命令書受領前、地方事務所長の指示により体錬科武道並びに教練は廃止し体操に充当した。(昭和20年10月5日)
D 武道具教連用具等は左の通り処理した。
木刀70分、木薙刀80本、木銃30本、剣道用防具10組(昭和20年10月29日焼却完了)
Ea 教授用具並びに教授用図書、掛図、地図、標本、模型、扁額、掲示物は之を焼却又は破棄する。(和宇和20年11月11日完了)
b 昭和20年9月11日地方事務所長の指示に基づき、教科書並びに、教授指導書に検討を加え命令書に合致しない事項は削除した。(昭和20年10月25日完了)
児童使用の教科書についても削除させる
F 基本的人権の確立と実践指導のため、毎週公民生活としての指導並びに反省の機会を特設した。
G 職員常会、授業研究会は自由討議により批判的、理知的に評価研究することとする。
H 高等科に英語科を仮設した。
I 新聞記事・ラヂオ放送により、敗戦の実情、並びに占領軍の目的、及び政策を知らしめることに努む。
J 授業形態、学級自治会は努めて討論法による。
K その他
a 児童朝礼の廃止
b 投票による児童役員の選出
c 登下校における隊列廃止
d 号令による一斉礼の廃止
e 体操は自由隊形とする
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いかがでしょう。
終戦直後に、いかに戦争色を消し、民主主義を取り入れようとする努力がよくわかります。
「児童朝礼」や「集団登下校」、「号令による礼」まで廃止するのはいかにも行き過ぎで、当時の混乱ぶりが伝わってきます。