学校評価 保護者アンケートより −4−
- 公開日
- 2017/12/26
- 更新日
- 2017/12/26
校長日記
12月19日発行の夢ひろば第11号に、学校評価アンケートの結果を紹介しました。
その中で、77人(回答中14%)の方から、記述によるご意見をいただきました。
冬休みを利用して、紹介していきます。
≪ 運動会のリレーについて ≫
・ 運動会でリレー競技がないのが残念だと思いました。
・ 運動会のリレーを復活させてほしい。盛り上がりに欠ける。
・ 運動会で時間がかかってしまうかもしれないが、リレーも種目に入れてほしい。
同様の内容を、計7人の方からいただきました。
私(校長)はリレーが大好きで、前回布袋小学校に勤務した昭和の時代には、毎朝、運動場で異学年の子を集めてリレーをしていました。
運動会でも、4年生以上の学年リレー、通学班対抗リレー、学級対抗選抜リレーと、5回リレーがありました。
個人的にはリレーを復活したいのですが・・・・。
なぜリレーに替わり個人の競走になったのでしょうか。過去を紐解いてみると・・・・
<運動量の確保>
体育の授業の基本は「運動量の確保」です。運動会は体育の授業の延長にあり、運動量の確保が種目の条件になります。
学校のトラックは約120m、半周は約60mです。
現在の走競技は、1年30m、2年40m、3・4年70m、5・6年90mです。
発達段階を考えると、5・6年生で半周(60m)のリレーは、直線が取れないこともあり、運動量として好ましくありません。
1人1周ではどうか。運動量は確保できますが、別の問題が出てきます。
<時間の制約>
昭和の時代と今との大きな違いは、今は下校時間がしっかりと決められていることです。
今の小学生は、登下校で多くの方にお世話になっています。
下校時間は、学童保育やスクールガード、見守り隊など、多くの人に影響を与えるので、簡単に変更することはできません。
運動会も、15時45分の下校時間から逆算して、片付け時間を考えて、14時50分には終了するように組んでいます。
そのため、「学年種目は15分以内」「2学年合同種目は20分以内」という目安を定めています。
さらに昼食時間の確保も必要です。昨年は「短すぎる」という要望を多数いただいたために、今年は時間をやりくりして10分間延ばしました。
実際に必要な時間を計算してみましょう。
140人が4人ずつ走ると、35組。
現在は、平均12秒に1回スタートしているので、12秒×35=420秒(7分)
これに、入退場、成績発表などを含んで14分かかっています。
リレーをするとどうなるのでしょうか。
1周120mは平均25秒かかるとしましょう。
35周すると、25秒×35=875秒(約15分)
実際には、最も遅いチームがゴールするのを待つために、さらに時間がかかります。
これに入退場等を入れると22分必要です。4,5年生ならより必要でしょう。
男女を分けると、その間にも時間が必要です。結局プラス10分かかるのです。
以前布袋小に勤めていた人に尋ねたら、次のような答えが返ってきました。
「リレーが嫌で不登校になった子が何人もいた」
昭和の時代にもいたのでしょうか?
確かに、徒競走は同じようなタイムの子と走るので、プレッシャーは少ないでしょう。
リレーはチームの勝利がかかるので、遅い子には重圧がかかるのは事実です。
時間の問題以上に、これが主な原因だったのかもしれません。