学習障害を乗り越えて
- 公開日
- 2018/01/31
- 更新日
- 2018/01/31
校長日記
今朝の中日新聞のコラム「中日春秋」は心に残りました。
引用して紹介します。
家具販売の世界最大手「イケア」のロシア第一号店が二〇〇〇年に開店した時、店内にはこんなアナウンスが繰り返し流れた。「本日は商品を見ていただくだけにし、お買い上げは後日にしてください」
▼一日で四万人が来店し、周辺道路は十キロも渋滞。レジ前の列が二百メートル以上にもなって「今日は買わないで」と言わねばならぬほど繁盛したのだ
▼当時のロシアはソ連崩壊後の大混乱の最中。多くの西側企業が進出をためらう中、イケアは果敢な出店策を成功させた。現地法人の社長は胸を張ったものだ。「会議、合議の会社ならできないだろう。うちは創業者が強い主導権を持っている。彼が行くと言えば、行くんだ」
▼その創業者が先日、九十一歳で逝ったイングバル・カンプラードさん。スウェーデンの貧しい農村で生まれた彼は学習障害があって、学校の授業には集中できなかった。そんな少年が夢中になったのが、商いだったという
▼六歳のころからマッチ売りを始め、扱う商品を広げていった。十七歳でイケアを設立し、雑貨の通信販売から家具の販売に乗り出して成功し、世界屈指の富豪となった
▼その事業の元手となったのは、障害にもかかわらず勉強を頑張ったことへのごほうびに父親がくれた、わずかな額の小遣いだったという。わが子の可能性を信じてくれた親こそが、一番の「元手」だったのかもしれぬ。
イングバル・カンプラードさんについて、詳しく知りたくなりました。