学校日記

食い物のうらみはおそろしい 【明智光秀と織田信長】

公開日
2012/07/27
更新日
2012/07/27

そのほか

みなさんは好き嫌いがありますか?私はレバーをまったく食べられません。あれをおいしいとは・・・。味覚とはこんなに人によって違うのですね。

さて、味覚の問題で一番思い出されるのが明智光秀の接待にだした料理「鮒寿司(ふなずし)」です。信長は安土城の築城祝賀パーティーを開催し、また徳川家康が来るというので、この接待役に明智光秀を準備委員長に任命します。

明智光秀は考えたと思うのです。浜松と言えば「うなぎ」、岐阜と言えば「鮎料理」とその地方に独特なおいしい料理があるように、滋賀と言えば「鮒寿司」でしたのでこれをメインにしようと思ったと思うのです。

ところが、これにはすごい匂いがあり、日本の料理では匂いベスト10の3本に入る臭さがあるやっかいなものでした。当然、信長も「なんじゃ!これは」(松田優作風で)の世界でして、怒り狂い、その場で接待役の明智光秀を解任します。料理も琵琶湖に捨てさせてしまいます。

これがショックで『もう、俺は信長様に良く思われていない』と思い、本能寺の変へとつながったとされています。

その他に、光秀を信頼して波多野英治、波多野秀尚が安土城にやってきましたが、信長がこの二人を殺害してしまい、報復として人質に出した光秀の母がなぶり殺しにされてしまったこともひとつに上げられます。

また、一番えげつないのが本能寺の変の二週間前、近江と丹波の所領を召し上げられて、毛利家の所領、出雲と石見(まだ敵の土地)をさずけると言われたこともそうです。

また、中国地方へ行き、秀吉の指揮下に入れと命令されたこともショックだったとされます。これらが引き金となっているようでした。

いずれにせよ、食い物から始まっていたなら、食い物の恨みは恐ろしいとはこのことですね。
※写真は鮒寿司です。大変、高価なものだそうです。