革ジャン着ていた彼
- 公開日
- 2012/10/31
- 更新日
- 2012/10/31
校長メッセージ
寒くなってくると思い出すことがあります。
若い頃、友達の家でたき火をしていた時の話です。寒くて、みんな火の近くに集まっていましたが、一人だけ輪から離れている友達がいました。彼はいつも服装の格好をつけていて、おきまりのジーンズ(LEE)と革ジャンでした。いつも「良い物はいつまでも良い」が決まり言葉で、「高かった!」とみんなに自慢していました。
ところが、火から離れているのでどうしたのかなと思っていたなら、友達が
「あれ、これ革じゃなく、ビニールじゃない?」と言ったのです。よく見るとそうなんです。この頃、革ジャンなって高くて買えなかったです。革とビニールの合成樹脂でできた革ジャンを着ていたのです。だから火の周りから離れていたんです。
それから彼は「ビニジャン」というニックネームになりました。
昔は、貧しくてもそれなりにその世界に少しでも触れたい、例えば車の世界では、スカイラインとかセリカという車にあこがれ、中古車を買うことにより、そのあこがれの世界に触れようと思ったものです。「腐っても鯛」の世界が僕たちの考え方の主流でした。時代は日本が好景気に向かい、先進国の一員としての立場を固めていく時でした。
追伸:今は彼は本物の革ジャン着ていました。(笑)