学校日記

三角定規の真ん中に穴がある理由

公開日
2017/06/03
更新日
2017/06/03

そのほか

 三角定規の真ん中の穴は、ムダに開いているわけではない。あの穴にはいくつかの重要な目的がある。
 第一の目的は、「空気を抜く」ことである。穴から空気が抜けるため、定規と紙はぴったりと密着しない。加えて、穴がある分、摩擦が少なくなって、定規を紙の上で動かしやすくなる。さらに、定規を紙から持ち上げるとき、穴に指をひっかけると、ひょっと動かせる。
 第二の目的は、定規の変形を防ぐこと。プラスチックは、夏暑くなると若干伸び、冬は縮むという性質がある。あの穴は、その伸縮を調節する働きを果たしている。
 なお、穴が丸い形をしているのは、強度を計算してのこと。三角や四角など、角のある穴だと、そこからひびわれしやすくなるのだ。円形なら強度が均等に保たれる。