品質改良でほうれん草の味が
- 公開日
- 2017/06/05
- 更新日
- 2017/06/05
そのほか
昔のほうれん草と言えば、茎に赤みが混じって、葉っぱは今のものより薄く、全体的にスリムな野菜であった。それが安土桃山時代から栽培されてきた、日本古来のほうれん草である。
だが、この日本産のほうれん草には、商業的には大きな欠点があった。2・3日間しか保存ができないため、遠隔地から消費地に運ぶことができなかったのだ。
そこで、西洋種の肉厚のほうれん草が、新しく登場することになった。こちらは、低温保存すれば、2週間はもつ。最近では、日本種と西洋種をかけあわせたものが、主流になってきている。
ただ、2週間保存できるといっても、見た目がしおれないでいるだけで、水気は徐々に抜けて、味は日に日に落ちていることにはちがいない。悪く言えば、品種改良のせいで、鮮度と味の落ちたほうれん草が流通するようになったのだ。